仏教(Buddhism)は、インドの釈迦(Śākyamuni)の説いた教え。ゴータマ・シッダールタを開祖とする宗教。
ゴータマ・シッダールタ
パーリ仏典では、釈迦の父方の従兄弟・アーナンダもゴータマと呼ばれており、釈迦の母のマーヤーと母方の叔母で養母のマハー・プラジャーパティーはゴータマの女性形であるゴータミー(巴: Gotamī)と呼ばれている。
ガウタマ(ゴートラ)はアーンギラサ族(巴: aṅgīrasa)のリシのガウタマの後裔を意味する姓であり、この姓を持つ一族はバラモンである。クシャトリアのシャーキャ族である釈迦の姓がガウタマであることは不自然であり、先祖が養子だったとする説などがある。
名のシッダールタは、古い仏典に言及が無いこと、意味が「目的を達成した人」と出来過ぎていることから、後世に付けられた名前とする説がある。
ガウタマ・シッダールタ(梵: गौतम सिद्धार्थ Gautama Siddhārtha サンスクリット語)
ゴータマ・シッダッタ(巴: Gotama Siddhattha パーリ語)
仏 ブッダ(仏、目覚めた人、梵: Buddha)
ブッダ(梵: बुद्ध buddha)は、「目覚める」を意味するブドゥ(梵: बुध् budh)に由来し、「目覚めた者」という意味である。ブッダを漢字で意訳したのが「覚者」や「覚王」である。
ブッダの本来の意味合いとしては、真理体得者(悟りを得た者)や聖仙の称号の一つであったが、現代では釈迦の固有名詞のように扱われている。
上述のように原始仏教経典では「シッダールタ」という名への言及は見られず、「ゴータマ・ブッダ」という表記が多い。漢訳の音写は仏陀、旧字体では佛陀であるが、仏陀の略称が仏であり、「仏教」や「仏像」などの用語はこの尊称に由来する。「仏陀」の発音については「ぶっ-だ」の他に「ぶつ-だ」とも読まれる。
釈迦
シャーキヤ(梵: शाक्य Śākya)は、釈迦の出身部族であるシャーキヤ族またはその領国である、シャーキヤ国を指す名称である。「釈迦」はシャーキヤを音写したものであり、旧字体では釋迦である。
シャーキヤムニ(梵: शाक्यमुनि Śākyamuni)はサンスクリットで「シャーキヤ族の聖者」という意味の尊称であり、これを音写した釈迦牟尼/釈迦牟尼仏(しゃかむに/〃ぶつ)を省略して「釈迦」と呼ばれるようになった。
天台宗や、臨済宗をはじめとする禅宗などで多く唱えられる念仏である「南無釈迦牟尼仏」も南無は「あなたにおまかせする」という意であるため「釈迦牟尼仏にすべてお任せします」という意味である。
教義は苦の輪廻からの解脱を目指す。仏教の教義は多様化しているが歴史学的・宗教学的には「死後に天界を含めて、一切皆苦のこの世界で二度と生まれ変わらないこと」を釈迦は目指していたと説明される(大乗非仏説参照)。また原因と結果の理解に基づき諸々の現象が縁起すると説く。
仏教は釈迦仏、その教えである法(ダルマ)、その実践者である僧からなる三宝を中心に組織される。実践における戒定慧の三学は、戒律、心を集中する禅定、ものごとの縁起を観察する智慧。後ろ2つは併せて止観とも呼ばれる仏教の瞑想法。実践にて重要となる能力は六波羅蜜や八正道のように、いくつかの方法でまとめられている。
正確な年代は不明だが、考古学的見解からは紀元前6世紀頃にインドの北東部で始まったとされ、今では初期仏教として研究される。釈迦は、他の宗教者の主張であるアートマン(真我)の存在を否み無我とした。
釈迦の死後数百年で部派仏教が生まれ、大衆部と上座部に分かれた。更に細分されたが、今なお大きな勢力として続くのは、南方に伝播した上座部仏教で、初期の教えを模範とする。
小乗二十部=上座部系(11部派)+大衆部系(9部派)
紀元前後のインドで「一部の出家者だけが悟りを開ける」というエリート主義的な従来の教えに反発し、「すべての人が救われるべき」という民衆救済を掲げて日本にも伝わることになる大乗仏教が誕生。在家信者を中心に菩薩思想(誰もが仏を目指せる)が広まったことが大きな原動力です。教義や団体は多彩に発展しており、禅那の瞑想法の様々、チベットや日本の真言宗に残る密教、東アジアの法華一乗思想、浄土信仰、坐禅などがある。
大乗(マハーヤーナ)とは「大きな乗り物」を意味し、多くの人を乗せて悟りの彼岸へ運ぶ教えを指します。具体的な誕生の背景には、以下のような要因が挙げられます。
従来の仏教(部派仏教)への反発---お釈迦様の入滅後、仏教は出家して厳しい修行をする僧侶たちによって理論化・細分化(部派仏教)されていきました。しかし、この流れは「一般の生活者(在家者)は修行ができないため悟れない」という、敷居の高いものになっていきました。
在家信者の「仏塔」信仰の隆盛---一般の信者たちは、お釈迦様の遺骨を納めた「仏塔(ストゥーパ)」を礼拝し、供養することで信仰心をつないでいました。こうした活動を担う熱心な在家信者たちの間から、「誰もが成仏できる教え」を求める声が高まり、大乗仏教の土台が形成されました。
「菩薩(ぼさつ)」という新しい理想像---出家者だけが聖者になれるという考えに対し、大乗仏教では「悟りを開くことを目指しつつ、他者の救済のために尽くす存在」として菩薩を提唱しました。出家・在家を問わず、誰もがこの菩薩になれるとされ、利他の実践が強調されました。
万物は実体を持たないという「空(くう)」の思想---2世紀頃、ナーガールジュナ(竜樹)などの思想家により、「すべてのものは変化し続け、固定された本質はない」とする「空」の理論が大成されました。これにより、「自分」と「他者」を厳密に区別する執着がなくなり、すべての衆生を平等に救うという大乗仏教の思想が哲学的に裏付けられました。
大乗仏教では三身説をとるが、姿・形をもたない宇宙の真理たる法身仏、有始・無終の存在で衆生を救う仏である報身仏(人間に対する方便として人の姿をして現れることもある)に対して、応身仏である釈迦如来は衆生を救うため人間としてこの世に現れた仏であると説明される。
仏教においては、迷いの世界から解脱しない限り、無限に存在する前世と、生前の業、および臨終の心の状態などによって次の転生先へと輪廻するとされている。部派では「天・人・餓鬼・畜生・地獄」の五道、大乗仏教ではこれに修羅を加えた六道の転生先に生まれ変わるとされる。生前に良い行いを続け功徳を積めば次の輪廻では良き境遇(善趣)に生まれ変わり、悪業を積めば苦しい境遇(悪趣)に生まれ変わる。
また、神(天)とは、仏教においては天道の生物であり、生命(有情)の一種と位置づけられている。そのため神々は人間からの信仰の対象ではあっても厳密には仏では無く仏陀には及ばない存在である。
本来、仏とは、仏教における最高の存在であり、悟りを開いた者である仏陀(如来)とする(狭義の仏)。しかし後に、仏陀に準ずる存在で悟りを開こうと修行している菩薩、密教特有の尊である明王、天部の護法善神などを含めた、仏教の信仰、造像の対象となる尊格を、広義の解釈として「仏(仏尊)」と総称するようになった。
大乗仏教では多くの如来・仏が後に生み出された。たとえば浄土三部経の一つ『阿弥陀経』には、三千大千世界(全宇宙の意)に、ガンジス川の砂粒の数(恒河沙)ほどの仏があまねく存在することが説かれている。このように大乗経典では仏の名前を列挙した経典も多数存在する。
なお上座部仏教では、仏は釈迦牟尼仏のみを指し、釈迦の尊像以外は信仰の対象とはしない(ただし、過去七仏など釈迦以前の仏(ブッダ・覚者)が存在したことは認めており、また未来仏である弥勒についても言及している)。
十三宗五十六派(じゅうさんしゅうごじゅうろっぱ)⇒ 二十八宗派1940年以降 ⇒ 宗教法人届け出1945年以降
法相宗 ⇒ 法相宗
華厳宗 ⇒ 華厳宗
律宗 ⇒ 律宗
天台宗 開祖:最澄 (てんだいしゅう):最澄が開祖。法華経を中心に密教や禅、戒律などを幅広く総合的に学ぶ
- 天台宗、天台寺門宗、天台真盛宗 ⇒ 天台宗
真言宗 開祖:空海(弘法大師) 大日如来を本尊とし、真言(呪文)や印(手の組み方)などの修行を重視する
- 古義真言宗、真言宗東寺派、真言宗善通寺派、真言宗山階派、真言宗醍醐派、真言宗泉涌寺派、新義真言宗豊山派 (現、真言宗豊山派)、新義真言宗智山派 (現、真言宗智山派)⇒真言宗 ⇒大真言宗
⇒高野山真言宗
⇒真言宗御室派
⇒真言宗大覚寺派
⇒東寺真言宗
- 真言律宗 ⇒真言律宗
融通念仏宗 ⇒ 融通念仏宗
浄土宗 開祖:法然上人 「南無阿弥陀仏」と念仏を唱えれば極楽浄土に往生できると説く。
- 浄土宗 ⇒ 浄土宗
- 西山浄土宗、浄土宗西山深草派、浄土宗西山禅林寺派 ⇒ 浄土宗西山派
浄土真宗 開祖:親鸞聖人 阿弥陀仏の絶対的な慈悲(他力本願)による救済を強調
- 浄土真宗本願寺派(西本願寺)⇒浄土真宗本願寺派
- 真宗大谷派(東本願寺)⇒真宗大谷派
- 真宗高田派 ⇒真宗高田派
‐ 真宗佛光寺派 ⇒真宗佛光寺派
- 真宗興正派 ⇒真宗興正派
- 真宗木辺派 ⇒真宗木辺派
- 真宗出雲路派 ⇒真宗出雲路派
- 真宗誠照寺派 ⇒真宗誠照寺派
- 真宗三門徒派 ⇒真宗三門徒派
- 真宗山元派 ⇒真宗山元派
臨済宗 栄西禅師 座禅中に公案(禅問答)と呼ばれる問いに取り組み、直感的な悟りを目指す
- 臨済宗建仁寺派、臨済宗東福寺派、臨済宗建長寺派、臨済宗円覚寺派、臨済宗南禅寺派、臨済宗大徳寺派、臨済宗向嶽寺派、臨済宗妙心寺派、臨済宗天龍寺派、臨済宗永源寺派、臨済宗方広寺派、臨済宗相国寺派、臨済宗佛通寺派 ⇒ 臨済宗
- 臨済宗国泰寺派 ⇒ 臨済宗国泰寺派
曹洞宗 開祖:道元禅師 ただ座禅に打ち込む「只管打坐(しかんたざ)」を重視する⇒ 曹洞宗
日蓮宗 開祖:日蓮聖人 『法華経』の功徳を信じ、「南無妙法蓮華経」の題目を唱えることで成仏を目指す
- 日蓮宗、顕本法華宗、本門宗、⇒日蓮宗
- 日蓮宗不受不施派、日蓮宗不受不施講門派、⇒本化正宗 ⇒日蓮宗不受不施派
⇒不受不施日蓮講門宗
- (旧)本門法華宗、法華宗(本成寺派)、本妙法華宗(本隆寺派)、⇒法華宗
- 日蓮正宗⇒日蓮正宗
時宗 ⇒時宗
黄檗宗 ⇒黄檗宗